法人印鑑、結局6,875円の黒水牛3本セットにした話
一人法人を作った時、最初にぶつかった壁のひとつが「印鑑」でした。
法人印鑑をネットで調べると、なぜか3本セットで売られているのが多い。「えっ、3本も必要?1本でいいんじゃないの?何が違うの?」というのが正直な感想でした。
しかも材質も価格帯も、書体も、何を選んだらいいか全く分からない。こだわりたい人には選びがいがあるのかもしれませんが、そんな余裕ありません。
結論から言うと、私はまず楽天で3本セット6,875円を買い、後から「住所を毎回書くのが面倒」と気づいて住所印1,343円を買い足しました。合計8,218円で、今のところ何も困っていません。(今は価格が変わっているかもしれませんが)

3本セットってなぜ必要?役割が違うから分けるという話
まず最初の疑問。「なんで3本も?」
答えはシンプルで、用途が違うから1本ずつ役割を分けているだけです。リスク分散の発想ですね。
- 実印(代表印・会社実印)…法人登記の時に法務局に登録する一番大事なハンコ。重要な契約書に押す。
- 銀行印…法人口座の開設時に銀行に登録するハンコ。銀行取引専用。
- 角印…請求書・領収書・見積書など日常書類に押すハンコ。社印・認印的な存在。
もし1本だけで全部済ませてしまうと、その1本が紛失・盗難にあった時に会社全体のセキュリティが終わる。だから役割を分けて、リスクを分散しているわけです。
知ってしまえば「なるほど」なのですが、当時の私はネットで調べてもこの説明にたどり着くまで時間がかかりました。最初に教えてくれよ、と思ったやつです。
4本目「住所印」は後から買い足すのもアリ(私はそうした)
私の場合、最初は3本セットだけ買って「これで法人印鑑は完了!」と思っていました。ところが法人を立ち上げた直後、書類ラッシュが始まると「住所・社名・代表者名を毎回手書きするのが地味にストレス」と気づいたんです。
住所印というのは、会社の住所・社名・代表者名がまとめて入ったスタンプです。設立直後はとにかく書類のラッシュで、毎回手書きするのは現実的ではありません。
そこで楽天で1,343円の住所スタンプ(60mm×25mm・最大5行・明朝体ヨコ書き)を追加で買い足しました。送料無料でこの値段なら、最初から3本セットと一緒に買っておいてもよかったかも、というレベル。
正直に言うと、住所スタンプは設立してすぐの数ヶ月だけよく使い、それ以降はほぼ使わなくなりました。後ほど「なぜ使わなくなったか」も書きます。
書体(篆書体・印相体・古印体)はぶっちゃけ気分で選んでOK
印鑑を発注する時に「書体を選んでください」と聞かれます。主に3種類。
- 篆書体(てんしょたい)…実印で定番。古代文字風で複雑、偽造防止になる
- 印相体(吉相体)…篆書体の派生。運気を願う書体と言われる
- 古印体(こいんたい)…認印・角印で多い。読みやすい
説明を読んでも、正直「で、結局どれがいいの?」としかなりません。
私の結論は、気分で選んでOK。私は篆書体にしました。理由は「なんとなく実印っぽいから」。それだけです。
後悔したことはありません。書体で会社の運気が変わるなら世の中の社長はみんな印相体を選んでいるはずです。
材質・価格帯も無難な真ん中でOK:黒水牛が最適解
材質も迷うやつです。柘・黒水牛・チタン・アグニ…ハンコ屋のサイトには10種類くらい並んでいて、価格は3,000円〜5万円くらいまで幅があります。
結論から言うと、黒水牛の3本セットで6,000〜8,000円が最適解だと思います。私もこれにしました。
- 樹脂・柘(つげ)…3,000〜5,000円。安いがやや格が落ちる印象
- 黒水牛…6,000〜10,000円。耐久性◎・捺印性◎・見た目も重厚感あり ← おすすめ
- チタン…2〜3万円。錆びない・割れない・一生モノ
- アグニ・象牙…3〜5万円以上。完全にこだわり派の世界
「実印が安物だったから契約打ち切り」なんてことは絶対に起きません。無難な真ん中で十分です。
サイズは私の場合、実印18mm/銀行印18mm/角印21mm。これも標準的なやつです。販売ページで「会社設立セット」として最初から組まれているサイズで何の問題もありませんでした。
電子印鑑の時代、それでも実印だけは物理が必須
実印(代表印)だけは絶対に物理印が必要です。法人登記の制度が「法務局に物理印を登録する」前提で動いているので、ここは逃げられません。
一方で、角印(請求書・領収書)は電子印鑑(PDFに画像でスタンプ)で済ませているフリーランスや一人社長も増えています。私自身も今は請求書の角印は電子化しています。
意外と難しい「印鑑を押す」という行為
ここから先は、印鑑を買った後の話。実は私、印鑑を押すのが下手です。
失敗パターンは大きく3つ。
- 薄くなる…朱肉が足りない/力が弱い
- にじむ…朱肉が多すぎる/紙質が弱い
- 二重になる…途中で印面が動く/力が偏る
重要書類で失敗したら冷や汗ものなので、私が編み出したルールがひとつ。
本番の前に、必ず手元の紙で試し押しをしまくる。
これだけです。3〜5回試し押しすると朱肉の量と力加減が安定するので、本番で失敗する確率が劇的に下がります。
そしてもうひとつ大事な心構え。完璧を目指さない。多少にじんでも薄くなっても、文字が読めれば法的には問題ありません。「だいたい押せてればOK」というゆるい気持ちで臨むのがコツです。
実は今、住所印はほぼ使っていない理由
住所印(スタンプ)の話に戻ります。設立直後は大量に使ったのに、なぜ今は使わなくなったのか。
答えは会社設立時の書類への判押しが落ち着いた。封筒の裏書はシール印刷で代替できるから。
封筒の裏書(住所・会社名・代表者名)をいちいちスタンプ押すと、うまく押せない・にじむ・かすれるのオンパレード。封筒は紙質が色々あり失敗しやすいんです。
私の現在の運用は、住所・社名・代表者名をプリンターでシールに印刷して、封筒に貼る。これだけ。仕上がりがきれいで、量産できて、失敗しません。
ただし、これは設立して数ヶ月経ってから気づいた運用です。設立直後は「とりあえず住所印必要だろう」と買って、毎日のように押していました。
これから法人作る人へのアドバイスとしては、住所印は「最初の数ヶ月だけ使う消耗品」と割り切って、安いやつを買えばOK。私の1,343円のスキナスタンプは正解でした。
私が実際にそろえた印鑑まわり(楽天で2回に分けて買った)
参考までに、私が買ったものをまとめます。最初に3本セット、後から住所印という2回に分けた買い物でした。
- 法人印鑑3本セット(黒水牛)…6,875円 代表印18mm/銀行印18mm/角印21mm/篆書体/作成前デザイン確認あり
- 住所印(スタンプ)…1,343円 60mm×25mm/最大5行/明朝体/送料無料
合計8,218円。これだけで一人法人のスタートに必要なハンコは全部そろいます。
住所印(スタンプ)1,343円はこちらの商品です(楽天市場のリンク):
→ ハンコヤストア・住所印スタンプ 60mm×25mm
【比較】法人印鑑セットおすすめ3パターンの選び方
法人印鑑3本セットを買うとき、価格帯ごとに3パターンの選び方があります。私が比較検討した実感を元に整理します。
- 最安重視(黒水牛 5,000円台):とにかくコスト抑える。サイズ・素材は無難な真ん中。「印鑑にお金かけるならその分を事業資金に」派におすすめ
- 無難な真ん中(黒水牛 6,000〜8,000円):私はこの価格帯を選択。レビューも多くて失敗しにくい・万人向け
- 長持ち重視(チタン 2〜3万円):欠けない・割れない・一生モノ。BtoBで頻繁に押す業態 or 「最初にちゃんといいモノ買っておく」派におすすめ
「おすすめ」と一言で言っても、人によって最適解は違います。私の場合は無難な真ん中で十分でした。
黒水牛印鑑のデメリットも正直に書いておく
黒水牛印鑑をおすすめしてきたけど、デメリットも正直に書いておきます(「正直不動産で行く」方針)。
- 乾燥に弱い:エアコンが効いた部屋に長期間放置すると、表面が割れることがある
- 経年劣化:5〜10年使うと印面の彫りが少しずつ摩耗する(普通の頻度なら問題なし)
- 水濡れ厳禁:印面が水に濡れると朱肉のノリが悪くなる
対策:専用ケースに入れて保管・年1回ぐらい印面を掃除。これだけで黒水牛は10年以上もちます。
実印・銀行印・角印、サイズと使い分けの実例
私が買った3本セットのサイズと、実際の使い分けを表にまとめます。
- 実印 18mm(代表印):法人登記時に法務局に届出。重要な契約書・会社設立書類に使用。月に2〜3回出番
- 銀行印 18mm:法人口座開設時に銀行に届出。銀行取引専用。月に1〜2回出番
- 角印 21mm:請求書・領収書・見積書に押す日常使用。月に5〜10回出番(一番使う)
法務局の印鑑届書はサイズ規定が10mm〜25mm(一辺の長さ)。18mmは規定の真ん中なので無難です。
まとめ:完璧じゃなくていい、3本セットだけ最初に揃えればOK
法人印鑑は奥が深い世界に見えますが、起業初期に大事なのは「迷わず最低限を揃えて、設立に集中する」こと。
- 実印・銀行印・角印の3本セット → 黒水牛の6,000〜8,000円帯で十分
- 住所印(スタンプ) → 設立直後の数ヶ月のために1,000〜2,000円のもの
- 書体は気分でOK
- 押すのは下手でOK、試し押し必須
- 住所印は後で使わなくなる。シール印刷で代替できる
会社設立の全体の流れは「会社を辞めて一人法人を作った手順を全部教える」にまとめています。あわせて読んでもらえると嬉しいです。
