退職届の提出時期と退職日
「退職日っていつにすればいいの?」
独立・フリーランスを目指して会社を辞めるとき、意外と見落としがちなのが退職日の設定です。1日違うだけで社会保険料の負担が大きく変わることがあります。私自身、退職前にこの仕組みを知っておいてよかったと思っています。
退職届はいつまでに出す?
法律上は退職する14日前までに退職の意思表示をすればOKです。ただし、会社の就業規則に別途定めがある場合はそちらが優先されます(「1ヶ月前」「2ヶ月前」などが多いです)。
円満退職を目指すなら、現実的には3ヶ月前に伝えるのがベスト。遅くとも2ヶ月前には上司に相談しておきましょう。引き継ぎや後任探しの時間を確保することで、退職後の関係性も良好に保てます。
私は3ヶ月前に直属の上司に口頭で伝え、その後正式に退職届を提出しました。引き継ぎの時間も十分取れて、スムーズに退職できたと思っています。
退職日は「月末」か「月中」か?比較表で整理
退職日をいつに設定するかで、社会保険料の負担が変わります。特に起業・フリーランスになる方は要注意です。
| 月末退職(例:4月30日) | 月中退職(例:4月29日) | |
|---|---|---|
| 会社の社会保険 | 退職月まで加入(末日に資格喪失) | 退職日の翌日に資格喪失(4月分は未加入) |
| 国保・国民年金への加入 | 翌月から加入・翌月分から保険料発生 | 退職月(4月)から加入・4月分の保険料も発生 |
| 社会保険料の二重払い | なし | あり(4月分を国保+国民年金で全額自己負担) |
| 最終給与からの控除 | 退職月分の社保が控除される | 退職月分は控除されないことが多い |
| 手取りへの影響 | 最終給与は少なく見えるが、翌月以降の負担が少ない | 最終給与の手取りは多く見えるが、翌月以降に国保料が丸ごと発生 |
| 結論 | ✅ トータルでお得・断然おすすめ | ❌ 退職月分の社会保険料を丸ごと自己負担 |
なぜ月末退職がお得なのか?仕組みを解説
社会保険(健康保険・厚生年金)の資格喪失日は、退職日の翌日になります。
月末退職(例:4月30日退職)の場合、資格喪失日は5月1日。4月末まで会社の社会保険に加入しているので、4月分の保険料は会社と折半で済みます。
月中退職(例:4月29日退職)の場合、資格喪失日は4月30日。4月末日時点で会社の社会保険に加入していないため、4月分は国民健康保険+国民年金を全額自己負担することになります。
たった1日の差で、1ヶ月分の保険料負担がまるごと変わります。国保+国民年金は合わせると月3〜5万円程度になることも多いので、退職日は必ず月末に設定してください。
会社から「月末より1日前倒しで」と言われたら?
絶対に首を縦に振ってはいけません。
「翌日から転職先で働くなら月中退職でも同じでは?」と思うかもしれません。4月29日退職→4月30日から転職先の社会保険に加入できる場合、国保への加入は不要なので「全額自己負担」にはなりません。ただし、旧会社と新会社それぞれに4月分の社員負担分を払うことになるため、社会保険料の自己負担は月末退職より多くなります。なお、これは転職先が社会保険に加入させてくれる前提の話でもあります。
独立・フリーランス・起業になる方は必ず月末にこだわってください。退職後すぐに次の社会保険がないので、月中退職にすると退職月分の国保+国民年金を丸ごと自己負担することになります。
まとめ
- 退職の意思表示は法律上14日前でOK。円満退職なら3ヶ月前が理想
- 退職日は必ず月末に設定する
- 月中退職は退職月の社会保険料を丸ごと自己負担するリスクあり
- 会社から月末前倒しを求められても断る
脱サラして独立・フリーランスになる場合、退職後はしばらく国民健康保険と国民年金を自分で払うことになります。少しでも出費を抑えるために、退職日の設定は必ず月末にしてください。
退職後すぐに社会保険の切り替え手続きを!
私は法人を設立しての起業だったので、退職後すぐに年金事務所に行き、自分の会社の健康保険・厚生年金に加入する手続きをしました。会社を設立すると、役員であっても社会保険(健康保険+厚生年金)への加入が義務になります。
なお、個人事業主やフリーランスとして独立する場合・次の会社が決まっていない場合は、国民健康保険と国民年金への切り替えが必要です。退職すると会社から「健康保険資格喪失証明書」が届くので、これを持って市区町村窓口で手続きします。退職後14日以内が原則なので、退職したらすぐに動きましょう。
「退職したら何をすればいいかわからない」と焦りがちですが、社会保険の切り替えは最優先でやるべき手続きのひとつです。
