一人法人の作り方

会社名の決め方|一人法人を作るときに50代の私がチェックした5つのポイント

さおり

会社を辞めて一人法人を作ろう!と決意したあなたが、たぶん最初に詰まるのが「会社名どうしよう問題」です。

「いい名前が思いつかない」「いつまでも決まらない」「これで本当にいいのか不安」――私もここで地味に時間を使いました。

でも、会社名が決まらないと印鑑も作れないし、登記の準備も進まないし、ドメインも取れない。会社設立の全工程の最初の入り口が「会社名決め」なんです。

会社名候補から決断するイメージ

会社設立で最初にやることは「会社名決め」(印鑑も登記もここから始まる)

まず大前提。会社設立の流れをざっくり書くとこうなります。

  1. 会社名を決める ← まずココ
  2. 法人印鑑を発注する(届くまで1〜2週間)
  3. 登記書類を準備する(自分で or 税理士・司法書士に依頼)
  4. 登記する(法務局)
  5. 法人口座を開設する

「①会社名」が決まらないと、②③④⑤すべてが止まります。逆に、会社名さえ決まれば残りはほぼ作業。②③は同時並行で進めるとして、最初の関門は会社名決め

法人印鑑の話は「法人印鑑、結局6,875円の黒水牛3本セットにした話」で詳しく書いています。

会社名を決めるときに確認する5つのポイント

「いい感じの名前が思いついた!」だけで決めると後で詰みます。最低限これだけは確認してください。

1. 同じ住所に同じ会社名がないか(類似商号)

2006年の会社法改正で「同住所同一商号」以外の重複は登記OKになりました。つまり、別住所なら同名でも登記可能。ただし、商標トラブルのリスクは別にあります。

確認方法:国税庁の法人番号公表サイトで社名検索すれば、同名・類似名の法人がいくつあるか分かります。

2. 商標で似たものが先に取られていないか

登記とは別に商標の問題があります。同じ業種で類似商標があると、後から名乗りづらい・最悪訴訟リスク。

確認方法:特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)で商標検索。無料で使えます。

3. ドメイン名(.com)が空いているか

これ意外と見落としがち。社名が決まってもドメインが全部埋まっていたら、Webサイト・メールアドレスでめちゃくちゃ困ります。

確認方法:お名前ドットコムムームードメインスタードメイン等で検索。今どきは「.com」が一番無難で多い印象です。コストも年1,000〜1,500円程度と安い。

.co.jp(日本法人専用)は信頼感は高いものの、年間4,000〜5,000円とそこそこお高め。よほど信用感を演出したいBtoB業態でなければ、.comで十分だと思います。

4. 呼びやすさ・覚えやすさ

意外と大事。電話で社名を伝える場面、名刺交換――口に出して言いにくい名前は地味に消耗します。

  • 濁音が多すぎないか
  • 長すぎないか(10文字以内が目安)
  • 聞き間違いされやすくないか
  • 漢字・ひらがな・カタカナ・横文字、どれか

5. BtoB事業なら信頼感が出るか

個人相手のサービス(BtoC)なら遊び心があってもいいですが、BtoB事業(企業間取引)なら信頼感のある社名の方が無難。

  • カタカナ+会社らしい単語(コンサルティング・サービス・ソリューションズ等)
  • 創業者の名前(◯◯研究所・◯◯事務所)
  • 事業内容を連想させる単語

私の場合(さおりが会社名を決めるまで)

正直に言うと、私は会社名を決めるのに3日〜1週間悩みました。意外と短いと思いますか?

きっかけは「画数も気にした方がいい」という人のアドバイス。23画が縁起が良いと聞いて(笑)

「会社名 画数」で検索すると判定サイトがいくつか出てきます。私が使ったのは会社名占い.net。思いついた候補を片っ端から入力して画数チェック、をひたすら繰り返していました。

ちなみに画数を数えるときのコツとして、「株式会社」「合同会社」「事務所」の文字は除いて、固有名詞の部分だけで判定します。これ知らないと「あれ?画数合わない…」となります。

※ そもそも、画数を気にせず社名を決めて全く問題なくやっている会社の方が世の中には多数派です。私はたまたま誰かに「画数気にした方がいいよ」と言われて意識しただけで、絶対視していません。「決断の最後の一押し」程度に使えばOKで、画数で会社の運気が決まるとか思っているわけではありません。あくまで参考程度に受け取ってください。

決まった瞬間の正直な感想:「ださすぎ、ベタすぎ、残念…」

そして数日悩み倒した末にようやく決まった社名。決まった瞬間の正直な感想は——「ださすぎ。ベタすぎ。残念…」

最終的に選んだ基準は、自分なりの「これなら妥協できる」ライン:

  • 縁起の良い画数(23画を意識)
  • 覚えられやすい
  • 長すぎない
  • 聞き間違いされにくい

結果、ベタすぎる残念な気持ちはあったけど、事業を始めて1年経った今、社名で困った場面は一度もありません。変に凝った社名より、読みやすくて呼びやすい方が圧倒的にラク。電話で「あ、◯◯です」と名乗った時に1回で通じる安心感は、実用上めちゃくちゃ大事です。

※ 念のため:ここまで書いてきたのは、あくまで私(さおり)の場合の話です。私のやり方を真似する必要はまったくありません。

会社名でやりがちなNGパターン

逆に「これは避けた方がいい」というNGパターンも整理しておきます。

  • 有名企業と紛らわしい名前…商標トラブル&検索で埋もれる
  • 読めない造語…名前を言われても検索できない
  • 検索エンジンで出てこない名前…SEO的に不利
  • ドメインが全部取られている名前…Web展開で詰む
  • 後で変えにくい雰囲気の名前…社名変更は登記費用+手間がかかる
  • 地名や業種を入れすぎた名前…事業転換時に縛られる(例:「東京整体院」→他県進出しづらい)

「後で変えればいい」は要注意。社名変更のリアルコスト

「とりあえず決めて、後で変えればいいよね?」と思いがちですが、社名変更(商号変更)にはまあまあのコストがかかります。私はやったことありませんが、調べたら結構ハードでした。

社名変更にかかる費用は、大きく分けて「絶対かかるもの」「自分次第で減らせるもの」の2種類があります。

絶対かかるもの(自分でやっても削れない)

  • 商号変更登記の登録免許税:3万円(法務局に支払う固定費)
  • 法人印鑑の作り直し:6,000〜10,000円(旧実印は社名が彫られていて使えない・3本セット丸ごと買い直し)
  • 銀行・税務署・年金事務所などへの届出:手数料はかからないけど、複数の役所を回る手間あり
  • 取引先への通知:メール・郵送・挨拶状(実費は数千円〜)

自分次第で減らせるもの

  • 司法書士への依頼料:2〜5万円(自分で登記すれば0円
  • 名刺・封筒・ロゴ刷新:自前印刷なら数千円・デザイン外注なら数万円〜10万円
  • ホームページ更新:自分で更新なら0円・外注なら数万円〜
  • ドメイン再取得:1,000〜3,000円(社名連動ドメインの場合のみ)

3つのケース別の合計金額

  • 最小ケース(自分で全部やる):約4万円+数日の手間
  • 標準ケース(一部だけ外注)8〜10万円+数日の手間
  • フル外注ケース(司法書士+デザイン全部)20〜30万円

つまり、最初の社名決めで3日〜1週間真剣に悩むのは、後で変える手間とコストを考えると圧倒的にお得な投資。「適当でいいや、後で変える」は地雷です。

逆に言えば、5つのチェックポイント(類似商号・商標・ドメイン・呼びやすさ・信頼感)さえ最初に押さえておけば、後から変える必要はほぼ発生しません。慎重に、でも長すぎず、決めましょう。

会社名が決まったら即やること

会社名が決まった瞬間に着手する3つ。

  1. ドメインを押さえる(.com など)。後から取られると面倒
  2. 法人印鑑を発注(届くまで1〜2週間。早めにスタート)
  3. 登記書類の準備(自分で / 税理士・司法書士に依頼)

特にドメインは会社名公表前に確保するのがおすすめ。決まった瞬間に競合が同じ名前で取得しに行くケースもゼロではありません(特にニッチ業界)。

まとめ:会社名は会社設立の出発点・じっくり、でもサクッと

会社名は会社設立の最初のステップ。じっくり考える価値はあるけれど、悩みすぎて2週間止まるのは避けたい。

  • 5つのチェックポイント(類似商号・商標・ドメイン・呼びやすさ・信頼感)を押さえる
  • NGパターンを避ける
  • 決まったらドメイン即確保、印鑑即発注

会社名さえ決まれば、その後の登記・印鑑・口座開設は作業フェーズに入ります。次のステップは「法人印鑑、結局6,875円の黒水牛3本セットにした話」へどうぞ。

会社設立の全体の流れは「会社を辞めて一人法人を作った手順を全部教える」にまとめています。

あわせて読みたい:会社名が決まったら次に決めること

会社名が決まったら、次に決めるのは法人形態(合同会社か株式会社か)と資本金。これも同じ時期にまとめて方針を出した方が、設立準備が一気に進みます。

ABOUT ME
さおり
さおり
50代・一人法人代表
IT系中小企業を辞めた51歳が、いきなり一人法人を作りました。退職金なし、起業経験なし、コネなし。それでも会社、作れます。節税・法人口座・税理士・バーチャルオフィス——会社員時代には知らなかった話を、失敗談も数字も全部オープンに。
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